パソコンでの仕事、携帯電話・スマートフォンのギガの節約、動画配信サブスクの利用など、今や生活必需品の一部となっている「Wi-Fi」
そんなWi-Fiですが、自宅以外では外出先のフリースポットなど利用できる場所は限られており、当然ながら"家の外"である車の中では基本的には利用することができません。
そのため、旅行や遠出にて渋滞にハマってしまったときに
「こんなことなら動画の1つでもダウンロードしてくればよかったな~」
とか
「子供がゲームをたい!Youtubeを見たい!とぐずり始めてしまった…」
という思いをしたことが、誰しも1度はあるのではないでしょうか?
そんなときのため知っておいてもらいたいサービスが、車内専用のWi-Fi(通称:車載用Wi-Fi)です。これさえあれば、車の中でも家と同じようにインターネットを楽しむことができるようになります。
当記事では、そんな車載用Wi-Fiについて詳しくご紹介していきます。
この記事を読めばわかること
- 車載用Wi-FIiとは何か?
- 導入方法と料金プラン
- 車載用Wi-FIiのメリットとデメリット
- 車載用Wi-Fiの通信速度
- 車載用Wi-Fiをおすすめできる人
車載用Wi-Fiとは?
そもそも、車載用Wi-Fiとはどういったものなのか?まずは、その概要とメカニズムについて理解しておきましょう。
車載用Wi-Fiは、NTTドコモが提供する「docomo in Car Connect」によって提供されるサービスです。
上図にある"対応機器"が車載用Wi-Fiに該当する部分となり、これが"LTE網"というdocomoの基地局を経由してインターネットへ接続します。
基地局だとかLTEとかについての細かい話は割愛しますが、簡単にいってしまえば、docomoの携帯がつながる場所であれば車載用Wi-Fiもつながるということです。
Wi-Fiといえば、どうしても電波の強弱やサービス範囲の狭さがイメージを気にしてしまいがちですが、この点においては安心感があるといって良いでしょう。
車載用Wi-Fiを利用するには?
次に、車載用Wi-Fiを利用するために必要な手順を紹介していきます。
利用のための準備手順
- 受信装置を入手する。
- dアカウントを作成する
※既に持ってい居る場合は省略 - 料金プランを選択して申し込みをする
順番に見ていきましょう。
①受信装置を入手する
まずは、前項にて紹介した"対応機器"の部分にあたる「Wi-Fiの受信装置」を入手する必要があります。
その方法は以下通りです。
Wi-Fi受信機器の導入・利用方法
- 車載用Wi-Fiの機能を搭載している車に乗る
- 車載用Wi-Fi機能搭載のカーナビ・ドライブレコーダーを購入する
- 専用ルーターを購入する おすすめ!!
それぞれ解説していきます。
車載用Wi-Fiの機能を搭載している車に乗る
車載用Wi-Fiの機能を搭載している車であれば、docomo in Car Connectを利用することができます。
標準搭載している車種は以下通りです。
車載用Wi-Fi機能搭載車種
- 日産「アリア」「リーフ」「サクラ」「オーラ」「ノート」「スカイライン」「フェアレディZ」「セレナ」「エクストレイル」
- 三菱「アウトランダーPHEV」「ekクロスEV」「トライトン」
※2024年9月時点での情報です。今後対象車種は増える可能性があります。
ただし、これらのサービスを利用するには「NissanConnect」や「MITUBISHI CONNECT」というまた別のサービス(有料)となることには注意が必要です。
※レンタカーやカーリースはサービスとして付帯されている場合もあり。
後述しますが、docomo in Car Connectにも使用料がかかるため、まぁまぁのランニングコストがかかってしまうことは念頭においておきましょう。
なお、以下記事では日産車の特徴についても詳しく紹介していますので、参考にしてみて下さい。
【2024年最新】日本の自動車メーカー9選&各社の特徴を分かりやすく紹介!
車載用Wi-Fi機能搭載のカーナビ・ドライブレコーダーを購入する
パイオニアが販売している「会話するドライビングパートナー NP1(NP-001)」には受信装置が内蔵されています。
ドラレコとカーナビが一体型となっているので、車を新規購入や買い替えをする場面で購入を検討することになるでしょう。
なお、NP-1もNissan Connectと同様、本体台とは別に通信代+サービス料が年単位でかかる点については留意しておく必要があります。詳細は、パイオニア 公式オンラインショップから参照することができます。
車載用Wi-Fi専用ルーターを購入する
これまで紹介してきたなかで最も導入しやすいおすすめの方法が、NP1と同じパイオニアから販売されている専用ルーター(DCT-WR100D)を購入することです。
※2024年時点での情報です。今後、後継機や別メーカーの参入の可能性があります。
使い方は、シガーソケットに差し込んでエンジンを始動するだけ。余計な配線を気にする必要もないので、付け外しが簡単。車に詳しくない人にも安心の設計です。
レンタカーなどマイカー以外の持ち込んで使用することも可能なので、非常に使い勝手が良いといえます。
専用ルーターは、カー用品店やインターネットにて購入することができます。
②dアカウントを作成する
docomo in Car Connectへ申し込みをするためには、dアカウントの作成が必要です。docomoを利用している、dポイントを日常的に貯めているなどといった理由で既に作成済みの方は、次へ進みましょう。
③料金プランを選択して申し込む
docomo in Car Connectの専用ページから、作成したdアカウントを用いて利用申し込みを行います。
選択できるプランは以下通りです。
利用期間 | 利用料金 |
1日(24時間) | 550円(税込み) |
30日(1ヶ月) | 1,650円(税込み) |
365日(1年) | 13,200円(税込み) |
利用料金は、dポイントやクレジットカードで決済することができます。
3日以上の利用で30日プランと同額になるので、長く使う場合は30日以上のプランを選択すると良いですね。
…というより、受信装置を購入することが前提条件となっているので、1日単位での契約は、Nissan ConnecやMITUBISHI CONNECTのサービスがついたレンタカーかカーシェアくらいでしか出番がないでしょう。
プランを選択し申し込みが完了したら、その場ですぐにWi-Fiが使えるようになります。
デメリットとメリット
車載用Wi-Fiを利用するにあたってのデメリットおよびメリットポイントは以下通りです。
デメリット
- 初期投資がかかる
- 標準搭載されている車種が少ない
- 2年ごとにUIMの更新(有料)が必要
- 停車中は最大60分でルーターが停止する
メリット
- docomo LTE網を使用するため、どこでもつながりやすい
- 車内で気軽に動画配信サービスなどを楽しめる
- 手持ちのスマホのギガを消費しない
- 通信制限がかからない
- 契約解除料がかからない
要点について補足していきます。
まずデメリットとして、車や機器の購入により初期費用がかかること、付属のUIMカード(SIMカードのこと)は2年単位で更新しなければならないなど、何かとコストがかかる点があげられます。
ちょっとお試しで使ってみようかな…と思ったところで、気軽に申し込むことができないのが痛いところ。
一応、月額で換算すると約2,200円程度なので、これを高いとみるか安いとみるかが利用するにあたっての判断ポイントとなることでしょう。
※Wi-Fiルーター購入費+(365日契約×2)÷24ヶ月にて算出した価格となります。
※更新用UIMの購入費用は5,500円(税込み)です。
また、上図の通りルーターの仕様が決まっているため、停車中の長時間利用には向いていません。
(とはいえ、長時間のアイドリングは好ましくはないので、個人的には良い仕様じゃないかなと思いますが。)
さらにいえば、自宅のWi-FIとして代用することも難しいので、そこは割り切る必要があります。
ちなみに「車内以外では使うことができない」のがデメリットだという声(?)もあったりしますが、車載用Wi-Fiなのでそれは当然でしょう。そのため、ここではマイナスポイントにしていません。
さて、それに対し、車載用Wi-Fiの環境を手に入れることで得られるメリットはたくさんあります。
そのなかでも最も大きな利点としてあげられるのが、どれだけ使っても通信制限がかからないことでしょう。
携帯型のWi-Fiルーターは、月間で利用できる容量があらかじめ定められていたり、○日で△GB使用すると帯域制限がかかったりなどの制約が設けられていることが多いですが、車載用Wi-Fiにはそれがありません。
ということで、まったく気兼ねすることなくストレスフリーにギガを使うことができます。
まさに、車内での暇つぶしにもってこいなアイテムといえるでしょう。
こんなことができる!
- 動画配信サービスを楽しめる!
- ゲームで通信プレイができる!
- 仕事(リモートワーク)ができる!
- カーナビの地図更新ができる!
などなど
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また、いつ解約しても違約金が発生することはありません。もう利用しないなと思った時は、契約中のプランが満了を待てばいいだけです。
自動的に契約が更新されることはないので、満了後すぐに利用停止となります。
車載用Wi-Fiの気になるところ
通信速度は速い?遅い?
続いて気になるポイントとしては
「車載用Wi-Fiってちゃんと速度出るの?大丈夫??」
というところなのですが、これについては可もなく不可もないといったところでしょうか。
パイオニアによると、機器(NP-1およびDCT-WR100D)の仕様は下り最大150Mbps/上り最大50Mbpであることが公表されていますが、はっきりいってこれほどの速度が出ることはほぼありません。実際は、おおむね5~50Mbpsあたりを推移するようです。
では、これがどれほどのものなのか?
動画配信サービス最大手のNetFlixによると、
「高画質(HD)で視聴するには 3~5Mbps以上、最高画質(4K/UHD画質)は15Mbps以上の回線速度を推奨している。」
とのこと。
なので、5Mbps以上あれば動画を視聴するには申し分ない程度の速度は出ているということになります。ご安心を。
実際の口コミ(Xより引用)
車載用Wi-Fiルーター導入。便利✨
— MasaK@UX300e/EV車 (@MasahiroK1117) August 4, 2022
回線速度は10Mbps程度だけど、データ使い放題。
同時に5台まで接続できるらしい。
Amazonで本体2.2万円くらい。
ドコモの「docomo in Car Connect」というサービスを契約して回線開通。1年契約だと13,200円。
2年に1回SIMの更新(5,500円)が必要なので注意。 pic.twitter.com/gSWBBwmFQ8
docomo in Car Connectの速度
— ミミズクさん (@mimizuku2121) September 28, 2021
これならまあ車で動画見たりスマホ繋いだりする用途からすると十分かなあ pic.twitter.com/DGbeiHGhNQ
近所の店に在庫があったので確保しておいたDCT-WR100Dを、5月になって携帯のプランも変わったので使い始めてみた。
— colorsneverseen (@colorsneversee) May 1, 2021
速度も出てるし良い感じです。#DCTWR100D pic.twitter.com/Ff1mcFoGG9
どんな人におすすめ?
これまでの解説を要約すると、おすすめ人できる人は
「とにかく車内でギガを使う人」
これに尽きます。
こんな人におすすめ
- カーナビ替わりにスマホやタブレットを使用している
- 車内で動画視聴やゲームをする(したい)
- プライベートや仕事において車で活動することが多い
逆に、ポケットWi-FiやWiMAXなど携帯型のルーターを既に所有している人はほぼ必要ないといえるでしょう。
("ほぼ"というのは、通信制限の有り無しによっては、一概に必要ないともいえないため。)
まとめ ~ギガ使い放題の車内でインターネットを楽しもう!~
今回は車載用Wi-Fiについてご紹介させていただきました。
文中でも述べている通り、車載用Wi-Fiはギガを消費することなく自宅のようにインターネットを楽しむためのものです。
初期費用はかかるものの、Wi-Fiルーターを一度購入してしまえば、その後車を乗り替えても永続的に使用することができます。
紹介してきた利用方法以外にも、いつものようにインターネットサーフィンやSNS、お買い物を楽しんでみたり、流行りの音楽をストリーミングで再生してみたり、データ通信でのビデオ通話をしみたりなど、自分なりの楽しみ方を探してみてはいかがでしょうか。
それでは、引き続き楽しいカーライフを過ごしていきましょう。
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