「車のメーカーって結局どこがいいの?どれを選んでも一緒じゃない?」
車の購入を考えた時に、数あるメーカーの中からをどこを選べばいいか悩まれたことはないでしょうか。
マイカー購入は人生における最も高額な出費の1つであり、その費用の平均額は、新車・中古車含めおよそ170万円とも言われています。
せっかく高い買い物をするのであれば、
「思っていたのと違った。」
「やっぱり〇〇の車にしておけばよかった。」
というような後悔はしたくありませんよね。
日本はいわずと知れた自動車大国であり、その品質は世界からも高い評価を得ています。メーカー選びに悩まれている方や初めて車を購入される方は、まず、国産メーカーから購入することを検討してみてはいかがでしょうか。
しかしそれを言ってみたところで
「日本にもたくさんメーカーがあるじゃない。」
…というような声もあるかと思いますので、ここでは乗用車の取り扱いに長けた国産メーカーをピックアップし、各社のメリットとデメリット、おすすめできる人(ポイント)を分かりやすく紹介していきます。
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日本の自動車メーカーの国内シェアは?
まず、日本国内における自動車販売数はシェアはどうなっているのか。
一般財団法人 日本自動車販売協会連合会が公開しているブランド別新車販売台数確より、2021年1月~12月における各月の新車販売台数を集計しデータをまとめてみました。
業界トップは今や知らない人はいないトヨタです。
その売り上げは比率にして約33%なので、3人に1人はトヨタ車を購入していることになりますね。(すごい!)
次点でホンダ、スズキと続きます。
それでは、各メーカーの特徴について見ていきましょう。
トヨタ
トヨタは、言わずと知れた日本が世界に誇る自動車メーカーです。
冒頭でも触れたように、国内では3人に1人はトヨタの自動車を購入していますし、世界規模で見ても、2020年および2021年において2年連続で新車販売台数1位を獲得しています。
その圧倒的な知名度と信頼性は、他を寄せ付けないと言っても過言ではないでしょう。
代表的な車としては、プリウス、アクア、アルファード、ヤリスなどがあります。
トヨタのメリットとデメリット
トヨタの販売店(ディーラー)は系列店を含め国内で約6,000店舗を展開しているため、少し足をのばせばすぐにお店を見つけることができます。
取り扱っている車種も53種(2022年6月時点)と多く、故障率の低さや燃費の良さも高く評価されているので、車の概要を見聞きしたり試乗をしていくうちに、納得の1台を見つけられる可能性は大いにあるでしょう。
その一方で、トヨタの万人受けする走行やデザインを訴求する点においては「当たり障りのない車」と評されることもあり、走る楽しさやデザイン性を求めるユーザーからの支持はいまひとつなところも。
また、そのシェアの高さ故に、自分が乗っている車と全く同じものに遭遇する場面も少なくなく、そういった点では物珍しさがないと感じてしまうかもしれません。
トヨタはこんな人におすすめ
- ネームバリューのある車に乗りたい
- トラブル、故障の発生が少ない車に乗りたい
- 燃費の良い車に乗りたい
世間では「迷ったらトヨタ」と言われるほどの信頼と実績があるメーカーです。悩むうちは候補としてトヨタ車を残すことは多いに”アリ”といえます。
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ホンダ
業界シェア2位を誇るのがホンダ(本田技研工業)です。ホンダは自動車のみならずバイクの販売を行っているほか、その開発力や技術力が高く価され、エンジンサプライヤーとしてF1に参戦もしています。
軽自動車部門においてはNシリーズの販売数が台頭しており、今注目を集めている自動車メーカーです。
代表的な車としては、N-BOX、ステップワゴン、フィット、フリードなどがあります。
ホンダのメリットとデメリット
前述の通り、ホンダの軽自動車Nシリーズは人気であり、軽自動車新車販売台数ではスズキとダイハツを抑え堂々の1位を飾っています。
その強みは何といっても居住性であり、ホンダの技術「センタータンクレイアウト」の採用により、軽自動車とは思えない広々とした車内空間を実現しています。
また、そのメリットは居住性のみならず、車両の重心やバランス、走行性や操舵性の向上にも一役買っています。
(センタータンクレイアウトは、一部の中型車にも搭載あり。)
ただし、電気自動車やセダン、ワゴン車などはラインナップが少ないので、該当の車種を検討されている方は選択肢の幅が狭まってしまう点には注意が必要です。
また、ホンダはかつて発生したタカタ製エアバッグリコール問題によって、リコール率が高いメーカーだというマイナスイメージを抱いている人も少なくありません。
ホンダはこんな人におすすめ
- 初心者で軽自動車の購入を検討している
- 運転しやすい車に乗りたい
- 車内を快適に過ごしたい
軽自動車のNシリーズの人気は販売実績として表れています。初心者の方、車の安全性や快適性を求める方、荷物が多くても心配したくない方など、ホンダの車はユーザーのニーズに幅広く応えられているといえます。
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スズキ
スズキはコンパクトカーや軽自動車に力を入れているメーカーです。軽自動車の販売シェアでは、常にダイハツとトップ争いを繰り広げており、海外でも一定の人気を得ています。
また、ワゴンRは軽初のハイブリット車として登場したことでも有名です。
代表的な車としては、ワゴンR、ハスラー、スイフトなどがあります。
スズキのメリットとデメリット
スズキの強みは、目的別に合わせたコンパクトカーや軽自動車のラインナップ、個性的なカラーを多く取り揃えていることです。
車両価格自体も安価で、かつハイブリッド搭載の軽自動車も多数あるため、全体的に初期費用や維持費用が抑えられるのも注目すべきポイントといえます。
しかしながら、基本的にはコンパクカーと軽自動車以外のラインナップはかなり少ないので、中型車以上の購入を検討される方は、スズキは早々に候補から除外されることとなります。(これは、後述のダイハツにも言えることです。)
また、電気自動車や自動運転などの安全運転支援システムについては、他社より開発が遅れていることも欠点としてあげられます。
スズキはこんな人におすすめ
- コンパクトカーもしくは軽自動車の購入を検討している
- おしゃれな車に乗りたい
- イニシャルコスト、ランニングコストを抑えたい
コンパクトカー、軽自動車におけるバリエーションやコストパフォーマンスはピカイチなのがスズキです。デザイン性にも定評があるので、気になった方は一度ラインナップを見てみてはいかでしょうか。
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ダイハツ
ダイハツはスズキに並びコンパクトカー、軽自動車を中心に販売を行っているメーカーです。軽自動車の販売シェアにおいては、スズキを抑え長らく首位に立っています。
また、自動ブレーキを軽自動車に初めて取り入れたメーカーでもあります。2016年にはトヨタによって100%子会社化されました。
代表的な車としては、ムーヴ、タント、ロッキーなどがあります。
ダイハツのメリットとデメリット
ダイハツのメリット、デメリットは基本的な前項のスズキと同じですが、ダイハツにはトヨタによって子会社化される以前より持っていた独自の安全技術があるため、安全性能においてはダイハツに分があります。
その一方、意外な点ではありますが、ダイハツのハイブリッド機構は軽自動車に搭載されていません。
これについては、トヨタ技術により搭載自体は可能なものの、車両重量の増加による燃費の悪化や価格の上昇などが懸念されてるためとも言われています。
低燃費化や先進技術の低コスト化はダイハツとしての命題とされているため、今後のダイハツの動向にも注目です。
【追記】
ダイハツでは、2023年4月ごろより国内外向けに販売する車両の認証試験において、計174個にのぼる不正を行っていたことが発覚しました。これにより国交省より出荷停止処分を受けるなど、信用問題を含め企業として著しいダメージを追ってしまっています。
ダイハツはこんな人におすすめ
- コンパクトカーもしくは軽自動車の購入を検討している
- イニシャルコスト、ランニングコストを抑えたい
- 安全性能の高い車に乗りたい
軽自動車部門において新車販売台数ナンバーワンを誇るのがダイハツです。スズキとは安全性能などの面で差別化を図り、それが評価を受けた形といえます。
デザインの好みは人それぞれですが、コンパクトカーや軽自動車においても安全性能にこだわりたい方は、ダイハツ車の購入を検討してみても良いでしょう。
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日産
日産は、かつてスカイラインGT-Rというスポーツカーで人気を博したことで有名なメーカーです。現在は先進技術の取り入れや電気自動車の開発を積極的に行っており、大物タレントを起用したテレビCMを打つなどの戦略を取っています。
また、ルノーおよび三菱と企業連合を組んでいることで知られます。
代表的な車としては、スカイライン、GT-R、セレナ、エクストレイルなどがあります。
日産のメリットとデメリット
日産は電気自動車に力を入れており、SUVやミニバンにもPHVを採用するなど、環境に配慮した車を多数輩出しています。電気自動車以外の車種のラインナップも豊富で、名が通っている車名も多いです。
また、自動車アセスメント(JNCAP)*1にてファイブスター賞を複数回受賞しており、日産のいかに安全性能へ注力しているかを伺い知ることができます。
そんな日産ですが、車の性能そのものは高く評価されているのものの、惜しげない先進技術の採用により車体価格が高くなっている印象を受けます。また、燃費も他社の同型車と比べるとそこまで良くはありません。
何より、前会長カルロス・ゴーン氏による役員報酬不正と国外逃亡によって企業イメージが悪化してしまい、日産を忌避する人が少なくないのも事実です。
*1:国土交通省と独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)が実施する自動車の安全性能評価 自動車アセスメント(Japan New Car Assessment Program)のこと
日産はこんな人におすすめ
- 環境に配慮した車に乗りたい
- 安全性能の高い車に乗りたい
- スポーツカーの購入を検討している
ゴーン氏の問題があるとはいえ、日産は電気自動車の技術を手に更に進化を続けています。今後主流となってくるであろう電気自動車を購入したいと考える方は、様々なラインナップを取り揃える日産を検討してみても良いでしょう。
また、GT-RやフェアレディZもスポーツカーとして有名です。GT-Rは手が伸ばしにくいかもしれませんが、スポーツカーに乗りたいと思う方にも、日産はおすすめできます。
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マツダ
マツダの大きな特徴は、なんといってもクリーンディーゼルエンジンです。ご存じの通り軽油はガソリンに比べ値段が安価であるため、昨今高騰しつつあるガソリン価格の上昇に伴い、燃料費の面で注目されつつあります。
代表的な車としては、デミオ(マツダ2)、CX-5、ロードスターなどがあります。
マツダのメリットとデメリット
マツダの車は、そのスタイリッシュなデザインが国内外問わず人気を集めています。
また、クリーンディーゼルエンジンを積極的に採用しているため、コストパフォーマンスが優秀です。
一方で、電気自動車の採用の車はまだ多くありません。また、車内空間、特に後部座席が狭いというユーザーの声も多いようです。
他社に比べネームバリューが弱い点についても今後の課題といえるでしょう。
マツダはこんな人におすすめ
- デザイン性の良い車を選びたい
- 街乗りよりも長距離運転が多い
- ランニングコストを抑えたい
- 赤色が好き
クリーンディーゼルエンジンは、ストップ・アンド・ゴーの多い街乗りよりも高速道路などの長距離移動に向いているという性質があります。
長距離移動には燃料代がつきものなので、車での旅行や長距離ドライブが趣味の方にとってはマツダ車が向いているといえるでしょう。
余談ですが、マツダのイメージカラーは赤色であり、車体のほかインテリアにもオプションで赤色を取り入れることもできるので、赤色好きの方は選択材料の1つとして覚えておいて損はありません。
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スバル
スバルは元々「富士重工業」という社名でしたが、2017年に車のブランド名SUBARUへ社名を変更しました。
スバル車のエンブレムに使用されている「六連星」は、スバルのシンボルマークとして有名です。
また、近年では安全装備アイサイトが注目されているほか、一部では「スバリスト」という熱狂的なスバルファンもいたりもします。
代表的な車としては、アウトバック、レヴォーグ、フォレスターなどがあります。
スバルのメリットとデメリット
スバルの強みはアイサイトという安全運転支援システムです。その安全性能は、ファイブスター賞の中でも最も優秀となるファイブスター大賞を、2020年、2021年の2年連続で受賞しています。
また、スバルの車には他社とは異なり水平対向エンジンが採用されていますが、そのエンジンの性質上、車両重量バランスや運転性能が向上しているのも魅力の1つです。
AWD(4WD)を採用している車も多いので、悪路や雪道においても安定した運転が可能となっています。
デメリットとしては、水平対向エンジン特有の燃費の悪さやラインナップの少なさなどがあげられます。
こと軽自動車にいたってはスバルでは開発しておらず、ダイハツからの供給による販売(OEM)のみとなっています。
スバルはこんな人におすすめ
- 安全性能の高い車に乗りたい
- 運転しやすい車に乗りたい
- 悪路や雪道などに強い車に乗りたい
前述の通り、安全性能において最も高い評価を受けているのがスバルです。
運転性能にも良く悪路にも強いので、車の運転において安全と快適さを求める方におすすめできます。
ちなみに、スバル車は雪国でも支持されていますので、豪雪地帯でも安心して車を運転したいという方は是非スバルを検討みて下さい。
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三菱
三菱は、過去に様々な世界的なラリーに参加し、パジェロやランサーエボリューションなどの車で一気にその知名度を上げました。
また、世界初のEVを販売を行ったのも三菱であり、現在も積極的に電気自動車事業を展開しています。
代表的な車としては、アウトランダー、イクリプスクロス、デリカなどがあります。
三菱のメリットとデメリット
三菱は電気自動車の技術に定評があります。直近では日産と共同で軽自動車EVを発表し高く注目を集めました。
車体もかつてのラリー参戦の経験から頑丈で悪路にも強く、三菱が発売しているSUV、ミニバンとの相性が良いです。
しかし、三菱は過去2度にわたるリコール隠しが判明したことでも知られ、これによって会社としての信用が失墜、販売台数やシェアが減少し業績悪化を引き起こしています。
また、三菱車から近年発表される新車のデザインは賛否が起こることが多く、万人受けするとは言い難いというのも、ある意味では欠点といえるでしょう。
三菱はこんな人におすすめ
- 環境に配慮した車に乗りたい
- SUV、ミニバンの購入を検討している
- 悪路や雪道などに強い車に乗りたい
スバルなどと競合する点も多々ありますが、先に述べている通り、三菱は電気自動車がウリで積極的な販売姿勢を見せています。環境に配慮しつつも、壊れにくくて悪路に強い車を求める方は、三菱を検討してみても良いでしょう。
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レクサス
レクサスはトヨタが展開する高級車ブランドです。高級車というだけあって、車両価格は全体的に高めですが、それに見合うだけのスペックやサービスが取り揃えられています。
「スピンドグリル」は、レクサスを象徴するフェイスデザインとなっています。
レクサスのメリットとデメリット
まず、レクサスは高級車として広く認知されているため、レクサスオーナーになることで一定の優越感を得ることができます。また、値段相応の安全装備を搭載していることや、故障のしにくさのデータも優秀です。
なお、レクサス車を保有すると、レクサスオーナーズデスクという様々なアフターサービスを受けることができるようになります。
デメリットはコスト面です。レクサスは買った後の維持においてもお金がかかります。故障しにくいと言われるレクサスですが、万が一故障した場合、高級車ゆえに部品代も高くなってしまう可能性が高いのが難点です。
しかしながら、そもそもレクサスほどの高級車を購入するほどの資金力のある方からしてみれば、それは些末な問題といえるでしょう。
レクサスはこんな人におすすめ
- 高級車というステータスを手に入れたい
- 資金に余裕がある
- 安全も走行性能も妥協したくない
レクサスはトヨタが展開するブランドゆえ、その品質は折り紙つきです。購入や維持においても金銭面をクリアすることができるのであれば、レクサスに欠点というような欠点はほぼありません。
資金に余力のある方は、レクサスの購入を視野に入れてみも良いのではないでしょうか。
まとめ ~各メーカーの特徴を知って後悔のない車選びを!~
今回は日本の国産車メーカーについて、特徴やおすすめポイントなどをご紹介しました。
車の選び方は人それぞれであり、普通車にするか軽自動車にするか、はたまたスポーツカーに乗りたいのか、最も重視するポイントは車体のデザインか、燃費か、それとも走りやすさか…など色々あります。
冒頭にも述べた通り、車は人生においてトップクラスの高い買い物です。
各メーカーに長所と短所をおさえ、後悔のない車選びと楽しいカーライフを過ごしていきましょう。
外車に興味がある方はこちら
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という方は、以下のMandaysさんの記事を参考してみましょう。
外車の代表格でもあるメルセデス・ベンツについて、オーナーとしての観点から、その魅力や国産車との比較について解説しています。
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